新GPU「GeForce GTX 1080Ti」が発表されました!性能はTITAN Xを超える?
2017年3月1日に、NVIDIAはPascal世代のゲーマー向けハイエンドGPU「GeForce GTX 1080Ti」の存在を正式に発表しました。
GTXシリーズの "x80"という型番には、その後に、"Ti"が付く製品もリリースされてきたことから、GTX 1080にもGTX 1080Tiが出るはずだと考えられていたので、焦らしに焦らされた後での発表だっただけに期待も大きい。
昨年リリースされたGP102ベースの「TITAN X」 がベースであることだろう、という予測はあったものの、具体的なスペックについては謎が多かったようです。
NVIDIAのJen-Hsun Huang(ジェンスン・フアン)氏(Founder, President and CEO, NVIDIA)は、GeForce GTX 1080 TiがGeForce GTX 1080(GP104)を35%優れた性能だと宣言。
オーバークロックでは、2GHzを達成することをデモで示しました。
さらに、実際のゲームでは40%性能が向上しているそうです。
「GeForce GTX 1080Ti」気になるその値段は?
北米市場におけるメーカー想定売価は699ドル(税別)で,来週の発売予定とのことです。
これはGeForce GTX 1080のFouders Editionが登場したときと同じ設定で、NVIDIAはGTX 1080 Tiのリリースに合わせて、GTX 1080の価格改定を発表しているそうです。
TITAN Xよりも優れた性能を発揮!グラフィックスメモリは容量11GB、速度11Gbpsに...
GeForce GTX 1080 Tiは、TSMCの16nm FinFETプロセスで120億トランジスタを集積したPascalアーキテクチャの"GP102"コアをベースとし、フラグシップモデルのNVIDIA TAITAN Xの最新モデルと同じく、3,584基のCUDAコアを統合するが、メモリインタフェースは若干削られ、352bit幅に変更されているます。
一方で、メモリにMicronの第2世代GDDR5Xメモリを採用することで、11Gbpsの広帯域を実現、さらにベースクロックを1,480MHz、Boostクロックを1,582MHzに高めたほか、FOUNDERS EDITIONでは2GHzへのオーバークロックも可能だとし、TITAN Xよりも優れた性能を発揮するそうです。なお、本製品の主な仕様と、現行製品との比較は以下の通りです。
NVIDIA TITAN X | GeForce GTX 1080 Ti | GeForce GTX 1080 | GeForce GTX 1070 | |
---|---|---|---|---|
GPU | 16nm GP102 | 16nm GP102 | 16nm GP104 | 16nm GP104 |
CUDA Cores | 3584 | 3584 | 2560 | 1920 |
TMUs | 224 | 224 | 160 | 120 |
ROPs | 96 | 88 | 64 | 64 |
Base Clock |
1417 MHz | ? | 1607 MHz | 1506 MHz |
Boost Clock |
1531 MHz | 1582 MHz | 1733 MHz | 1683 MHz |
Memory Clock |
10008 MHz | 11008 MHz | 10008 MHz | 8008 MHz |
Memory | 12GB | 11GB | 8GB | 8GB |
Memory Bus | 384-bit | 352-bit | 256-bit | 256-bit |
TDP | 250W | 250W | 180W | 150W |
Memory Bandwidth |
480 GB/s | 484 GB/s | 320 GB/s | 256 GB/s |
Memory Type | GDDR5X | GDDR5X | GDDR5X | GDDR5 |
MSRP | 1199ドル | 699ドル | 499ドル | 349ドル |
GTX 1080 TiのTDP(Thermal Design Power, 熱設計消費電力)は250Wで、NVIDIA TITAN Xと同じです。
搭載するGDDR5XメモリチップはMicron Technology製とのこと。電気特性の改善により、高クロック化を実現できたそうです。
つまり、GTX 1080 TiではNVIDIA TITAN Xと比べると(8基のROPユニットを内包する)ROPパーティションが1基少なく、そのためメモリ接続インタフェースもメモリ容量も一段低くなる一方で、メモリクロックは向上している、ということになる。この「メモリ周りの1ブロック削減」と「メモリクロックの10%向上」がうまくバランスを取ることで、メモリバス帯域幅はGTX 1080 Tiが484GB/s、VIDIA TITAN Xが480GB/sと、GTX 1080 TiがわずかにNVIDIA TITAN Xを上回る程度の値になっているのだと思われます。